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2020.11.24NEWS RELEASE
「KIBO宇宙放送局」事業共同実証の始動「さあ、新しい宇宙の日の出〜THE SPACE SUNRISE LIVE 2021〜」

 株式会社バスキュール(代表取締役社長:朴正義、以下「バスキュール」)と国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(理事長:山川 宏、以下「JAXA」)は、国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟に開設した宇宙と地上を双方向でつなぐスタジオ「KIBO宇宙放送局」(※1)のJ-SPARC(※2)事業共同実証活動に着手し、その一環で、2020年12月31日から2021年1月1日にかけて、第2回番組配信を実施いたします。

 今年8月、独自のISSと地上間の双方向ライブ番組配信システムを用いた「KIBO宇宙放送局」の初回技術実証に成功しており、今回の第2回番組配信は、KIBO宇宙放送局の定着・拡大に向けたJ-SPARC事業共同実証として実施いたします。2回目の番組のテーマは、「宇宙の初日の出〜THE SPACE SUNRISE LIVE 2021〜」です。新しい1年の幕開けを宇宙で迎える体験をみんなで共有することを通じて、宇宙への人々の関心・反応に関するデータを取得し、人々が宇宙に親しむ機会の創出及び定番化を目指し、本共同実証に取り組んでいきます。

 

【J-SPARC事業共同実証の特徴】
今回の事業共同実証の特徴は、宇宙メディア事業としての新たな技術実証・コンテンツ実証を、バスキュールとJAXAに加えて、バスキュール社の実証パートナーであるTwitter Japan株式会社(代表取締役社長:笹本裕)、 日本コカ・コーラ株式会社(代表取締役社長:ホルヘ・ガルドゥニョ)、株式会社ポケモン(代表取締役社長:石原恒和)の3社と連携して実施することです。ビジネスモデルとしての成立性、事業展開の多様性(新たな事業分野からの参入)などを検証します。

① 野口宇宙飛行士とのリアルタイム双方向交信

宇宙と地上が双方向につながるディスプレイを通じて、国際宇宙ステーションにいる野口宇宙飛行士のもとに地上からのツイートを届けるほか、互いの表情を確認しながらリアルタイムコミュニケーションできる機会を提供します。年越しや初日の出の瞬間には、宇宙と地球の双方で新年への希望を分かち合います。(事業共同実証パートナー:Twitter Japan 株式会社)

② 宇宙から年越しカウントダウンライブ

歴史に残る1年が幕を閉じ、未来に向けて新たな1年のスタートを切る瞬間を、華やかなカウントダウン映像とともに宇宙からライブ配信し、みんなで宇宙とつながりながら年越しをするという新しい宇宙体験を提供します。(事業共同実証パートナー:日本コカ·コーラ株式会社)

③ 宇宙を舞台にしたリアルタイムARコンテンツ

ISSから届くリアルタイムの地球映像とポケモンがコラボレーション。宇宙空間からお届けする、新しい形のエンターテイメントにチャレンジします。(事業共同実証パートナー:株式会社ポケモン)

 

 バスキュールと上記3社は、「KIBO宇宙放送局」が提供する「宇宙の初日の出 〜THE SPACE SUNRISE LIVE 2021〜」というコンテンツを、日本だけでなく、地球に暮らす全ての人々が楽しめる世界共通の宇宙イベントへと成長させていきたいという目標を共有し、本共同実証に取り組んでいます。

 JAXAは、「きぼう」を含む地球低軌道(地球近傍の宇宙空間)の持続的な発展を目指し、「きぼう」における民間活動の拡大に取組んでおり、①から③のチャレンジに取り組むバスキュールと連携し、映像品質に資する通信ネットワークの向上、将来の宇宙放送局事業に向けた技術アシストを行うとともに、事業実施にかかる安全評価、軌道上機器の設置及び運用作業を行い、J-SPARC及び「きぼう」利用を通じて意欲ある企業の事業構想実現を推進していきます。

 「KIBO宇宙放送局」は、国境のない地球を眺めながら、国も言語も世代も性別も違う人々が笑顔でつながりあう番組を目指し、本プロジェクトに賛同してもらえるクリエイターや企業とともに、世界中の人々に向けたコンテンツ事業を企画していく予定です。詳細については、Webサイト(https://kibo.space/)をご参照ください。
 

【用語解説】
※1:「KIBO宇宙放送局」事業は、「宇宙メディア事業(※3)」において、バスキュールが主体的に進める「きぼう」船内からの双方向ライブ配信(宇宙メディア事業フェーズ1)、ARによる映像配信(宇宙メディア事業フェーズ2の一部)として推進する宇宙メディアプロジェクトです。「きぼう」日本実験棟の丸窓から見える地球の映像と、地上からアップリンクされたディスプレイ上の映像を、リアルタイムに同時に映し出し、また、リアルタイムに地上にダウンリンク配信可能なKIBO宇宙スタジオを活用し、ISS⇔地上間の双方向ライブ番組を生配信・放送できます。また、「きぼう」船外カメラの映像と組み合わせた番組配信も可能です。2020年8月12日(水)に、一般の視聴者や企業も参加し、公開実験番組「KIBO宇宙放送局開局特番~WE ARE KIBO CREW~」として、世界で初めて本システムの技術実証を行いました。本配信では、ISS⇔地上間双方向ライブ番組配信システム、通信制約やセキュリティを考慮した独自プロトコルやアプリによる双方向ライブ番組配信システム、JAXA外部の民間スタジオから軌道上「きぼう」内に設置した機器(アプリ)を遠隔操作する仕組み、民間スタジオからの遠隔操作により映像や世界中の視聴者からのコメント・Tweet などのデータをリアルタイムに軌道上機器にアップリンクする仕組みの技術実証に成功しました。
 

※2:「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)」とは、宇宙ビジネスを目指す民間事業者等とJAXAとの対話から始まり、事業化に向けた双方のコミットメントを得て、共同で事業コンセプト検討や出口志向の技術開発・実証等を行い、新しい事業を創出するプログラムです。2018年5月から始動し、現在、約20プロジェクトを進めています。コンセプト共創タイプでは、マーケット調査、事業のコンセプトの検討などの活動を、事業共同実証タイプでは、事業化手前の共同フィージビリティスタディ、共同技術開発・実証などの活動を行います。 http://aerospacebiz.jaxa.jp/solution/j-sparc/
 

※3:「宇宙メディア事業」は、バスキュールとスカパーJSAT(代表取締役 執行役員社長:米倉英一)が、JAXAの新たな発想の宇宙関連事業の創出を目指す共創型研究開発プログラム(J-SPARC)におけるプロジェクトとして、国際宇宙ステーション(ISS)にスタジオを開設し、JAXAとともにメディアプラットフォームの実現にむけて推進するプロジェクトです。 https://www.jaxa.jp/press/2019/11/20191106a_j.html
 

<株式会社バスキュール 代表取締役社長 朴正義コメント>
「これまで宇宙に交わることのなかった才能とともに、宇宙の新しい価値を共創したい。」これはKIBO宇宙放送局の掲げるビジョンですが、世界が困難な状況にあるときに、コカ・コーラ、ポケモン、Twitterという世界的企業とともに、そして、宇宙からは野口宇宙飛行士にサポートいただき、「世界中の誰もが楽しめる宇宙イベントを創る」というミッションに挑めることを大変光栄に、大変心強く感じております。
宇宙で年を越し、宇宙で初日の出を体験する。2021年のはじまりの日に挑むこのプロジェクトに、たくさんのみなさんにご参加いただけたら嬉しいです。
「さあ、宇宙からやっちゃおうぜ」

 

<日本コカ·コーラ株式会社 代表取締役社長 ホルヘ・ガルドゥニョ コメント>
コカ・コーラ社の使命は、「Refresh the World. Make a Difference. 世界中をうるおし、さわやかさを提供すること。前向きな変化をもたらすこと。」です。
コカ・コーラブランドは、様々な取り組みを通して、皆様に驚きやワクワク感を提供して参りました。そして、この度、宇宙という大舞台から2021年を迎える年越しカウントダウンをお届けするという壮大なプロジェクトに参加することが決定し、大変嬉しく思います。カウントダウンのワクワクする瞬間を、コカ・コーラを手に、皆さまと一緒に体験できることを今から楽しみにしております。

 

<株式会社ポケモン 代表取締役社長 石原恒和 コメント>
今回、このような夢のあるプロジェクトに、ポケモンとして参加することができ、とても嬉しく思っています。宇宙というのは、どんな世代にとっても、興味深く、そして夢のあるテーマですし、いくつか、宇宙とかかわりのあるポケモンもいますので、私自身、どんな取り組みになるのか、ちょっとわくわくしています。ポケモンとしても、非常に新しいチャレンジではあるものの、きっと喜んでいただけるものになると期待していますので、2021年の幕開け、ぜひみなさん、楽しんでいただければと思います。

 

<Twitter Japan 株式会社 代表取締役社長 笹本裕 コメント>
JAXAとバスキュール社によるプロジェクト「宇宙の初日の出〜THE SPACE SUNRISE LIVE 2021〜」にTwitterがご協力できることを大変うれしく思います。地球上ではすでに多くの人がTwitterを楽しんでくれていますが、宇宙からもツイートが届く時代になったことにとても興奮しています。日本での年越しは1年で最もツイートされる瞬間でもあります。本プロジェクトを通じて野口聡一さんによる宇宙からのツイートとともに、地上の皆さんの新年への希望でTwitterがあふれることを楽しみにしています。

 

<JAXA 理事 石井康夫 コメント>
JAXAでは、民間事業者の皆様と新たな事業を共創する活動に取り組んでいます。今回、「きぼう」日本実験棟の新しい利用が、新しい仲間とともに広がっていることを改めて実感しています。本活動が、新たな宇宙活動の可能性を切り開くとともに、宇宙利用がさらに生活に身近なものとして社会に浸透していくことを期待しています。

 

 

【本件に関する問い合わせ先】
株式会社バスキュール 担当:南郷 E-Mail:space@bascule.co.jp