Bascule

Client : Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology
Launch : 2009/07/15
子ども向けエデュテーメントコンテンツ3部作
文部科学省(以下、文科省)のサイト上に載せる、子ども向けエデュテイメントコンテンツ3部作を開発しました。文科省の管轄している広範な活動の一端を紹介すること、また、学ぶことの楽しさに気づいてもらうことを目的としています。
第1弾「深海ワンダー」は、文科省の関係機関、JAMSTEC(独立行政法人海洋研究開発機構)の研究領域の一部である深海にスポットを当て、深海探査を擬似体験できるコンテンツを制作しました。子ども達は、未来の潜水船「しんかいワンダー号」に搭乗し、人工頭脳「ジュール」をパートナーとして、驚きや発見に満ちた深海探検の旅に出発します。
続く第2弾「南極ワンダー」は、未知の大陸・南極をテーマに、かわいいパートナーと南極大陸のあちこちを冒険し、知っているようで知らない南極観測隊の活動を疑似体験できるストーリーを企画。
そして、第3弾「宇宙ワンダー」は、ロケット打上げのミッションまでのプロセスを通して、打上げの仕組みや技術、そこに関わるさまざまな人を実際の映像を交えながら体験していきます。
これらのコンテンツは文科省のサイトに置かれる公的な性質を持つものなので、普段のクライアントワーク以上に、ユーザーがコンテンツの意味や意義を納得できるものを作ることが大事だと考えました。そのためにはどうあればいいのか、と考えたとき、文科省の活動を楽しく紹介するだけでなく、もっと普遍的な価値を持ち、このコンテンツを体験することで、子どもたちに何かを持ち帰ってもらえることが重要なのではないかと考えました。
そういった問題意識を持ちつつ、各分野の専門家の方々の話を伺ったり、様々な資料に接しているうちに、未知の領域への探検は「学び」そのものではないか、と考えるようになりました。未だ人のほとんど立ち入ったことのない未踏の地へ赴き、未知の生物や現象を求めて探検する。そういう、未知の世界に敢えて立ち向かおうするポジティブな姿勢が「学び」という行為の本質なのではないか。そして、そこにある基調としての『ワンダー』は「学び」の楽しさに気づくきっかけを与えることができるのであれば、地に足の着いた、普遍的な要素を持つコンテンツとして成立するのではないか。そういうふうに考えました。
こういった考えを、全体の演出に反映させていきことを考慮しながら制作をすすめました。探検は結局はファンタジーなのですが、未知の世界に潜行していくワクワク・ドキドキ感を感じてもらうためには、リアリティを感じることのできる世界観を構築することが重要だと考え、ディテールの詰めやゲームの臨場感を出すことにかなりの労力を費やしました。その際、JAMSTEC、JAXAをはじめとする関係各所からの実際の映像資料などをふんだんに利用できたこが、大変な助けになりました。

AWARD

  • Tokyo Interactive Ad Awards 2010

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