Client : 大塚製薬
Launch : 2024/07/12

全力疾走に対応した屋外ARシステムで現実とゲーム世界を融合

ポカリスエットの新TVCM「潜在能力は君の中。」篇で、バスキュールは「山道を全力で走る高校生を、ARを重ねながら撮影したい!」という柳沢監督の想いに応えて「全力疾走対応型ARシステム」を開発した。

- 120m超の山道でゲームのような世界をARで表示しながら、全力疾走で撮りたい
- 前方には役者が走り、カメラは一人称視点であることがわかるように超広角がいい
- ダイナミックなカメラワークにしたく、遅延も最小限に抑えたい

といった想いを一つずつ分解し、一つずつ検証を積み上げ、ロケ地での合宿を経て全力疾走対応型ARシステムを完成させた。

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数あるトラッキングシステムの中から、iPhone15 Pro MaxによるARkitを選択。120mを超える空間で全力疾走してもARをズレなく表示する。

ビタビタを実現するためロケ地を3Dスキャンしいくつかのブロックに分割。ブロックごとにマーカーを配置し、AR空間と物理空間のズレが極小になるようシステムを作成。Meta Quest MRアプリも開発し、マーカー位置をミリ単位で調整し精度を積み上げていった。

AR合成されたプレビュー映像を確認しながら走りダイナミックなカメラワークを作るため、遅延を極限まで減らす必要もあった。150mの有線でのシステムを用意し、AR合成されたプレビューは最短0.05秒の遅延まで圧縮された

またMeta QuestのMR機能も活用し、ロケ地にオブジェクトが見える状態でのイマーシブな体験も準備した。役者やカメラマン等にQuest越しのMRを体験してもらい、ゲームのようなオブジェクトが多数浮かぶ世界観の理解が深まった。

CREDITS

  • Technical Producer / Kampei Baba
  • XR Tech Lead / Yoshio Kakehashi
  • XR Engineer / Tomoyuki Iwabuchi
  • Technical Producer / Atsuko Okada(Fabrica.)
  • Technical Project Manager / Yuki Modeki(Fabrica.)
  • Technical Director / Toyoshi Morioka(BASSDRUM)
  • Technical Director / Kazunari Takashima(BASSDRUM)
  • Technical Director / Engineer / Ken Murayama(BASSDRUM)
  • Technical Director / Engineer / Kyohei Ogawa(BASSDRUM)
  • Technical Director / Engineer / Mao Komatsu(BASSDRUM)
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